AF275 ・・・フランス、べべ、カフェ、雑貨と写真 絵本
ほほえむ魚 − 絵本作家ジミー・リャオ
2008 / 06 / 06 ( Fri )
この間、NHKのドキュメンタリーで紹介されていた、絵本とその作家。
そのときは時間がなかったので、気になって名前だけをメモしておいた。

ジミー・リャオ(幾米)。
台湾が誇る絵本作家で、大人の絵本ブームを巻き起こした人なんだって。
番組の中で、深い青が大部分を占める絵が大写しになっていて、それに続く、そのときはさびしい気分だったので青で描いた、というような本人のコメントが印象に残っている。

まさにそういうイメージの絵。
大人っぽい、都会っぽい、「ひとりぼっち」と、だからこそ貴重に感じられるつながり。
とても洗練されているのに、ほんわりとした絵。

「きみのいたとき、いないとき」といった、彼の絵本のタイトルだけからでも、そういった雰囲気が感じとれる。

代表作のひとつ「ほほえむ魚(微笑的魚:A fish with a smile)」が2005年にアニメ化されているというので、You tubeで探して、見てみた。

・・・とても素敵。オーソドックスに、素敵。 ツボです。

ジミー・リャオについてのmore info



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ガブリエル・バンサンの絵本
2008 / 04 / 23 ( Wed )
ガブリエル・バンサンの絵本が好きだ。
小さな胸がはちきれるようなその切なさを、知っている。

中でも好きなのは、『テディ・ベアのおいしゃさん』。
でも、単に好きといってしまっていいのか。背表紙の透明に冴えた青そのままに、あまりに切ない。
淡くクリアな色遣い、消え入るような余白、緻密で繊細なデッサンといい、もう完璧。

登場するのは、捨てられ、あるいは事故で、それぞれの事情で、持ち主と離れてしまったぬいぐるみたち。
彼らの科白が、かつて愛された記憶を語る。 
そのダイアローグは、なんのてらいなく、かぎりなく純度が高い。
日本語版が手元にないので文章を紹介できないけれど、見かけたらぜひ手にとってみてほしい。
ベアたちの、その孤独は、ひんやりと深い。

子供が読むには、哀しみ深すぎる気もするけれど、でもたしかに子供の頃って、ぬいぐるみたちに対してさえ、こんなふうに抜き差しならない愛で、胸がはちきれそうだったはずだ。
そう、抜き差しならない。 そこにはいつだって、いなくなってしまう予感が、甘く不吉につきまとっている。

スケッチ風のサイレント絵本『アン・ジュール』の悲しみは、さらにラディカルだ。
ある日、突然に、捨てられた犬。その絶望が、寡黙に、しかし余すことなく、荒々しく伝わってくる。

テディ・ベアにしても犬にしても、最後に新たな出会い、新たな愛情が用意されていて、だからこそ世界を悲観することはないのだけど。
それでも、幸せな記憶は、つねにそれ自体に喪失の予感をはらみ、甘いくらいに哀しい、という子供時代に痛烈に得てしまう観照を、大人になってもあざやかに描きだせるバンサンは、ものすごく純粋な人なのだろう。

くまのアーネストおじさんとねずみのセレスティーヌのシリーズは、もっとほのぼのとした、愛情と安心に満ちた世界。 
とろとろの上質のはちみつのような愛情に包まれた子供時代は、それだけで喪失の予感に胸をしめつけられるけれど、その分孤独にあっても前に進む力をくれるのだと思う。 

そういうことを教えてくれる絵本。

アンジュール―ある犬の物語アンジュール―ある犬の物語
(1986/05)
ガブリエル バンサン

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テディ・ベアのおいしゃさんテディ・ベアのおいしゃさん
(1995/04)
ガブリエル バンサン

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ちいさな もみの木     くまのアーネストおじさんちいさな もみの木 くまのアーネストおじさん
(1996/11)
ガブリエル バンサン

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