AF275 ・・・フランス、べべ、カフェ、雑貨と写真 本
食卓の力―「くり返し」を楽しむ暮らし
2008 / 05 / 03 ( Sat )


「くり返し」を楽しむ暮らし

サブタイトルにひっかかって、この本を手に取った。
炊事、家事、そうくり返し、いわゆるルーティーンが、私は苦手。

仕事でのルーティーンなら、まだいい。少なくともやらなければいけないことを、やっているという実感があるから。
けれども、暮らしのルーティーンは、手を抜くも抜かないも自分次第だし、全部自分に返ってくる。
ただでさえ忙しい毎日。仕事が立て込むと、生活のリズムを保って、やるべきことをやるというのはとっても難しい。

けれども、美しい暮らしは、無精では無理なのです。

この本には、そういう後ろめたさを解消するために、ちょっとずつできること、毎日をいつくしむレシピがのっていて、実用的。
文章も、肩がこらなくてほのぼのしている。

ほんとは、毎日のくり返しって、重荷ではなくて、楽しむもののはずだ。
著者の小さい息子の口癖が、「しあわせだねぇ」だというところを読んで、胸を打たれる。
なにげない毎日のくり返しが心地よいこと、それをしあわせと呼ぶことを、わたしたちは忘れがち。

この本を読んで思ったのは、生活には基本のキがあって、それを見つけると、かなり楽にこなせるのではないかということ。
今は、食生活もライフスタイルも選択肢が多すぎで、かえって迷ってしまう。
でもたとえば、お米と味噌とお漬物が食事の基本だとか、だから著者は、お米を自分の火加減で炊き、味噌を手作りし、ぬか床を育てるのだとか。
そういう基本の筋を意識して読むと、わかりやすい。

たぶん基本の型からおさえていけば、気を落ち着けてものごとにあたることができるのだ。
くり返しが苦痛なのは、これでいいのか、うまくいっているのかわからないままやっているから。
もうすこし基本形に確信を持って、丁寧にできれば、余裕が出てくるんじゃないかな、と思う。

テーマ:紹介したい本 - ジャンル:本・雑誌

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食卓の力―「くり返し」を楽しむ暮らし食卓の力―「くり返し」を楽しむ暮らし
(2002/04)
山本 ふみこ

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ひとり暮らしのころは
2008 / 04 / 14 ( Mon )
 帰国してからだいぶたった気がするけれど、実は家の中がまだちゃんとしていない。
といっても、家を整えるのは終わりのない作業なのだけど、「とりあえず必要だから・・」って揃えたもの中には、あんまり好きになれないものも混じってしまう。

 「あれもこれも必要だ〜。」「なにから手をつけていいのか」と頭がいっぱいになってしまうので、
津田晴美さんの「ひとり暮らしのころは」を読み返してみた。


ひとり暮らしのころは Home Worksひとり暮らしのころは Home Works
(2004/04/12)
津田 晴美

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 この本に出会ったときは、まさに私もひとり暮らし、しかも、言葉の通じない異国で。

 家具も道具もお金も、ない。だけど、せめて家の中では、快適に過ごしたいというジレンマ。
そして、将来に夢も希望もあるはずなのに、気ばかりあせって周りにおいてかれそうで、不安な気持ちが正直につづられている。
 「・・な〜んだ、みんな若い頃って一緒なんだ」と思って共感したけれど、それを乗り越えていくための、すぐにでも真似できそうな小さな知恵が、この本にはあふれいてる。

 シンクでマルセイユ石鹸を泡立てて、お気に入りのカシミヤを洗ったら、ふっくら感がよみがえったとか、髪も石鹸であらってリンゴ酢でリンスするのが一番とか、今はやりのナチュラル志向のはしりのようなお話は、洗濯機さえ持っていなかった、心地よい暮らしの右も左もわからなかった私にとって、ずいぶん励みになった。

 「そっか、必要なものはたくさんはなくって、工夫と想像力と少しのお気に入りなのか」って。

 この本でいちばん印象に残っているのは、仕事で波にのってきた頃の著者が、尊敬する年配の女性に「アイロンがけの必要ない便利な化繊のシーツ」をすすめたら、その女性から、「アイロンがけできなくたって、木綿のシーツの方がずっと気持ちがいいわ」と言われ、恥じ入るというエピソード。

 ・・ほんと、身にしみる。
今は、仕事を休んでいて余裕があるけど、忙しいときは余裕がなくなって、
なにが気持ちいいかとか感じたり、心地よさを作り上げながら暮らすための感性が磨耗して、ただ疲れ、家にまつわるすべてがムダなタスクに思えるという悪循環に陥ってしまうのだ。

 時間がなくても、心の余裕を持つことが大事だね。


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